3月11日に開く政府主催の東日本大震災9周年追悼式について、政府が新型コロナウイルスの感染拡大を受けて中止する方向で最終調整していることがわかった。複数の政府関係者が明らかにした。中止にする場合、追悼の意をどのような形で示すかも検討している。被災地の意向も確認し、近く正式決定する。
政府主催の追悼式は震災翌年から、毎年3月11日に国立劇場(東京都千代田区)で開いてきた。上皇ご夫妻(当時の天皇、皇后両陛下)や皇族のほか遺族や首相、各界の代表ら1千人前後が出席している。
政府は当初、規模を縮小するなど感染防止の対策を講じた上で開催する考えだった。しかし、感染拡大を受けて安倍晋三首相は全国的なスポーツ、文化イベントは大規模感染リスクがあるとして自粛を求め、全国全ての小中学校などの臨時休校も要請する事態になった。
こうした中、政府内では追悼式の開催は難しいという意見が高まり、中止する方向で最終調整。菅義偉官房長官は3日午前の記者会見で「様々な状況を見ながら、最終的な検討をしている」と語っていた。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル